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2015/08/16

企画、熟慮、純米吟醸

いやぁ、今年の夏はまったく目の回るような忙しさで、担当させてもらった企画が盛況でとにかく嬉しい。あと一週間、とにかく無事に終わることを願うばかり。



「企画のクオリティは担当者で決まる」というのは西村佳哲さんが講演会でおっしゃっていたことで、いつも本当にそうだなぁと思う。今回はぼくが担当だったけど、もろもろのツメの甘さをチームのメンバーにフォローしてもらいながらなんとかここまでこれた。企画全体や、その受け取られ方にもぼくの長所も短所も現れている気がする。

質のいい企画をつくるには、担当者の情熱とタフネスが問われていて、「これは面白いからなんとしてでも成し遂げたい」という気持ちと、うまくいかないことがあって内部でボロクソに叩かれても、その度に熟慮して改善するところは改善し、曲げない信念は曲げない、みたいなしなやかさと粘り強さが問われる。そつなく、サクッといい企画をつくっている人なんて、きっとどこにもいない。



まあまだ終わっていないので振り返るようなことはまた改めて書きたいんだけど、でもこの段階で思うことは、魅力的なワークショップをつくるにはとにかく広く、深く熟慮することだ。そしてそれをチームでやることだ。個人ではワークショップはできない。やっぱり、企画をつくることは日本酒をつくることにきっと似ている(日本酒をつくったことはない)。チームでいい酒をつくるのだ。

おいしい米を育て、収穫し、脱穀し、そして精製する。それと同じように、膨大な情報量をリサーチし、テーマを絞り込み、ワークショップの形を整え、幾度と無くブラッシュアップする。そのブラッシュアップっぷりが大吟醸なのか、純米吟醸なのか、それで参加者の経験の質がかわる。

つぎの担当の企画もはやくも1か月後。ぬかりなきよう。